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先生の手帳 Column

第一回コラム 「うつ病は気の持ちようなのか?」

 うつ病は本邦では生涯有病率6~7%程度と比較的ありふれた病気です。女性は男性の2倍程うつ病になりやすく、月経・妊娠・出産・閉経など女性に特有の変化や男女の社会的役割の格差などの関係が考えられています。さて、このようなうつ病ですが、世間では十分に理解されていない現状があるように感じられます。

 一つはうつ病になりやすい特有の性格や症状の変動による影響があると思います。義務感が強く、仕事熱心、完璧主義、几帳面といった特徴があります。また、常に他人に配慮を忘れず円満な関係を保とうとし、他との関係も重視する方も多いです。そのため、自分の限界をこえてまで頑張ってしまったり、気を遣うあまりに他人を頼れなかったり、頼み事を断れなかったりします。そういった性格から無理をして気丈に振舞ったりし、なかなか気付かれない場合もあります。また、うつ病の症状は通常午前中に強く、夕方以降に軽減するため、単純に「怠けている」と勘違いされる場合も多くみられます。

 二つ目は、うつ病は脳の病気であるという認識がないことにあると考えられます。ストレスとなる出来事が重なり、周囲のサポートも十分に得られないことにより脳の機能不全が起こります。その結果ものの見方に極端な歪みが生じ、あらゆることを悲観的にとらえたり、自分を責めてしまったり、周囲のサポートも得られないと考えてしまったりするようになり、悪循環が形成されてしまいます。また、睡眠も十分にとれなくなり、より一層機能不全が進行してしまいます。このようにしてうつ病になってしまうのです。

 うつ病は「気の持ちよう」ではなく、ストレスの結果として脳に起きる病気のひとつです。休むことも罪深く感じてしまいます。励ますつもりの声かけですら、苦痛に感じてしまうこともあります。まずはできるだけストレスから離れ、十分な休養をとる必要があります。その上で薬物療法により、脳機能の改善を目指します。
 うつ病の方が「怠けている」「やる気がない」「気合いが足りない」などと言われずに配慮される世の中になることを願うばかりです。